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11月 01

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8010運動を広めよう!

NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

先日、北海道新聞から敬老の日に関連する取材を受けました。9月14日の朝刊に記事が載りましたので、ご覧になった方も多いかと思います。

そこでは、「8010運動を進めたい」と語りましたが、そもそも「8010運動」とは何かを若干解説します。これは私の造語で「80歳になっていても10人の友人がいることを目指そう」という意味で、よく聞く「8020運動」とか「8050問題」にあやかって付けた造語です。

ちなみに、「8020運動」は「80歳になっても歯が20本あることを目指そう」、「8050問題」は「80代の親が、自分の年金などで50代の子どもを支えざるを得ないという社会問題」を指します。いずれも「80」がつくのは80代になると様々な問題が出てくるということなのでしょう。

それらに比べると「8010運動」はより前向きな印象があるのではないでしょうか。20本の歯が無くても「8010」は達成できますし、「8050」の問題を抱えた方こそ、相談できる友人の存在がありがたいのではないかと思います。

では、「友人」とはどのような存在なのでしょうか。私なりの定義では「定期的に連絡を取り合う仲間」、「共通の趣味活動などをする仲間」、「たまに会食や飲み会をする仲間」、「イベントや旅行などに一緒に行く仲間」はもちろんのこと、「お互いちょっとした頼み事をお願いしたりされたりできる関係」、「お互い困ったときに相談したりされたりする関係」などが含まれると考えます。郷里や学生時代の旧友、職場の元同僚などとの縁ももちろん大切なものですが、シニアになってから新たにできた友人もまた大きな財産でしょう。

齢を取るとだんだんと友人関係は減っていくのはやむをえません。死別した方や喧嘩別れした方、付き合うのが面倒になって自然と交流が途絶えた方などは増えていきますが、新しい友人を見つけるのはそれほど簡単なことではありません。令和5年版高齢社会白書では「社会活動に参加したいと思わない理由」の第2位は「人と付き合うのがおっくうだから」という結果になっています(ちなみに第1位は「健康・体力に自信がないから」)。おっくうになればなるほど社会参加から遠ざかりフレイル(虚弱になること)の道へまっしぐらです。一方、同白書で「社会活動に参加して良かったと思うこと」の第3位に「新しい友人を得ることができた」とあげられています。

「仲間づくり」を掲げているシーズネットとしては、サークル・サロンはもとより、さらにいっそう参加しやすいような活動を展開していきたいと思っております。シーズネットに参加している皆さんは「8010」は軽くクリアしているでしょうから、皆さんが見本です!
さて、前回ご案内した「岩見さんを偲ぶ会」の詳細が決まりました。岩見さんを偲びつつ、これからのシーズネットのありようなども語ろうではありませんか。

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