謹賀新春 「老後の幸せとは」 ～高齢者一人暮らしの方法～
最近、私は興味深い文書を見ましたのでご紹介いたします。それは「一人暮らしのほうが老後は幸せ？」というテーマで医師・作家の鎌田 実氏の取材報告文です（月刊誌「潮」第752号）。それは、大阪府の或る医師の調査データーを取材報告したものです。その医師は、これまで60歳以上の約1,000人から、生活満足度などについて調査したそうです。
その結果、同居者よりも独居者の方が、とりわけ注目すべきは、60歳以上の独居者の生活満足度については100点満点で平均73.5点と同居者の68.3点を大きく上回っていたそうです。それは私たちにとっても意外なことですね。そこで「なぜ独居者がより満足と感じているのか」について、その医師は丹念に調べたそうです。すると、少し体調を崩した場合、同居者よりも独居者の方が生活満足度は高いという。つまり、同居していれば寂しさや不安はある程度解消されるものの生活満足度に繋がるかといえば、それは別の話だという事のようです。さらに言えば、同居者よりも独居者の方が悩みごとも少ないようです。このようなことは多くの医師も納得しているようです。
そして最後に、その医師が提案する「高齢者の一人暮らしを楽しむ七つの秘訣」をご紹介いたします。
- 生活環境をできるだけ変化させない。
- 友達を維持し、信頼のおける人を持つ。
- 毎日何かやることをつくる。
- できるだけ自分で何でもする。
- 一人暮らしの寂しさを少しでも減らす。
- 緊急時の対応を決めておく。
- 自分の希望を周囲に伝えておく。
(理事長 村田 忠)
