その人の実力は友達の数
高齢になって思うことが色々ありますが、人間は「金持ち」よりも「友持ち」の方がいいとよく言われます。
その人の実力は友達の数であり、頭が悪くともいいんです。頭のいい人を友にすればいい、またお金がなくてもいい、お金持ちを友達にすればいい。友達を作る技術は生きる技術です。古老は言います、友達作りとして、①挨拶一つできない人に友達はできない。②返事一つできない人に友達はできない。③履物を揃える、立つとき机に椅子をいれる人がよい。これらは約束を守るということに通じます。
私にはこんな体験があります。それは私が琉球大学で停年に近づいたころ、突然、福岡市にある私学の工学部長から電話があり、私に我が大学に来てほしいとの申し入れがありました。その理由を尋ねると、その工学部長は、まず九州大学の停年まじかの有名な教授にお願いに行ったところ、その教授はすでに定年後の行き先の大学を決めており、どうしてもというのであれば、琉球大学の村田先生を推薦するとのことでした。
そのことについて思い出してみると、その教授とはお互いに若い頃、大阪で数年間毎月勉強会を行っておりました。当時、彼は大阪大学の助手で、私は島津製作所の技術者でした。お互いに心を許す交際をしていました。 (理事長 村田 忠)
