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11月 01

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これからの生活にITの活用を

NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

コロナ禍の中で、観光業界、飲食店等が大きな打撃を受けたため、政府が「GOTOトラベル」、「GOTOイート」など、矢継ぎ早の振興策を打っています。でも「シニアにはどのように利用してよいのかわからない」などの声も聞こえてきます。確かに「GOTOイート」はインターネットに登録している取扱業者の「食べログ」とか「ぐるなび」などのサイト(ホームページのこと)から申し込まないと適用されませんし、「GOTOトラベル」はホテルの多くが取扱業者に代理申請してくれるので電話でもOKですが、そもそも予約を取れるかとかGOTOの対象になっているかどうかなど結局はインターネットで調べたほうがわかりやすいです。つまり、インターネットで予約が完結できるサービスが基本という仕組みですので、IT弱者(インターネットへのアクセスが不慣れなために情報を活用できない人)にはなかなか使いづらいサービスです(※ITとは「インフォメーション・テクノロジー=情報技術」の略称)。

では、IT弱者はどうすればその施策のおこぼれを受けとることができるのでしょうか?この答えは「慣れるしかない」ということにつきます。仕組みがそのようにできているので他の方法はありません。ですから、シニアの方がこれからの人生を豊かに過ごすためにはITを活用することを覚えていくことがとても重要です。

IT活用といってもそれほど高度なことを覚えなくても十分に楽しめます。パソコンは苦手という方でも、スマホやタブレットなどでメールや画像のやり取りなどしている方はとても多いと思います。まだそこまではという方には、今から挑戦することをお勧めします。

私の母も、私の勧めで86歳になってから携帯を持たせました(当時はスマホは普及していなくてガラケーでしたが)。そして操作を教え、何とか電話ができるようになりメールを開くこともできるようになりました(さすがに自分でメールを送るまではいきませんでしたが)。メールを見ることができるようになったので、東京にいる娘(私の姉)が頻繁に画像を添付したメールを送ってくれるようになり、いつもそれを楽しんでいました。離れた子どもにとっても電話よりもメールの方が利便性が高いのですね。母はその後、入院を経て高齢者向け住宅に入居しましたが、亡くなるまで娘からの画像付きメールを楽しんでいました。同じように、コロナ禍で施設の面会も制限されている中でLINEでのやり取りで近しい方とつながっている入所者もいます。ですから、まだ元気でしっかりとしているうちにITに慣れることをお勧めします。

シーズネットでは、8月から10月にかけてZoomの講習会を3回やりましたが、いつも10名程度の参加があり皆様の関心の高さに圧倒されました。なかにはどうしてもつながらない方も若干いましたが、それも学びになっているようです。今後もこのような機会を設けて、コロナ禍の中、集まらないでもつながる方法を提供していきたいと思います。

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