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7月 01

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会員の広場(2020.7)


俳句

涼しげに風に打たれて裸婦の像
明やすしラジオ放送夢の中(川口 昭治)

短歌

そよ風も緑も空し駐車場
ただ炎えんとかげろうの立つ(本田 征子)

初級川柳教室

凧に独楽羽根付き獅子舞今いずこ(塚下健太郎)

春だから体全部がばねじかけ(伊藤田鶴子)

駆けぬけた悔いなし日々に君の影(江崎 弘子)

身の丈けに合ったおせちで祝う春(岸本 重代)

今生きて色染まる朝初よ来い(森 真佐子)


五行歌の会

マスクして
化粧パスして
スーパーへ
鏡に映る我が身に
ぎょっとする(山崎 礼子)

老いてなお
置かれた場所で
咲いてみる
悔いなく生きて
明日迎え(浜 正吉)


川柳

換気して花一輪でコロナ予防
  赤を着てポーズをとればコロナよけ(ホヤ レイ)

エッセイ

「ローカル線に乗って」

三年前の八月上旬、古里の根室へ向かって札幌駅を出発した。クラス会に出席するためだ。釧路までは特急、釧路から根室まで、各駅停車に乗った。ひとり旅で、ローカルに乗るのは十年ぶりだろうか。

列車の中は空席が多い。ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン。軽快なリズムで緑の中を走る。窓の外には、湿原の花々と小さな白い花の低木がみだれ咲く。

やがて、三つのトンネルをくぐった。

ピーと、突然警笛が鳴る。前方に二、三頭の鹿がいた。どうやら、ひかれずに去ったようだ。警笛のたび、乗客は立ち上がって「あ、いた、いた」と歓声をあげる。列車はスピードを落としながらゆっくり東へ進む。厚岸近くの門静駅に着いた。漁家らしい二、三軒の前に、運動場のように広い千場が広がっていた。人の姿は見えない。昼のせいだろうか。やがて森の中にももやがかかってきた。小さな無人駅から、地元の人らしい数人が乗ってくる。列車が進むにつれて、霧は一層深くなってゆく。雲の中にいるようだ。窓から見えるのは、密林と濃霧の世界。真夏の暑さは全くない。このような厳しい自然の中でも、黙々と暮らす人達がいるのだ。かって私もこの地に住んだので、感無量だった。

釧路から二時間半かかって根室に着いた。ほのかに潮の香りがした。

昔と変わらぬ駅舎が、やさしく迎えてくれた。(小野 弘子)

サロン「このはな」の思い出

古いサロン「このはな」には、沢山の思い出があります。

シーズネットに入会してまもなくサロンを立ち上げ運営している事を耳にしました。この事を聞き、私は将来地域にサロンを立ち上げたいと思うようになりました。その当時のサロン担当の事務局長にサロンを手伝わせてほしいとお願いしました。週に2~3回サロンに出向き色々と勉強させてもらいました。

この時の女性スタッフは、中田さん、八木橋さん、佐藤迪代さん、中台さん、石川さん、今野さん学ぶことが多くありました。サロンに初めてお邪魔した時、スタッフの皆さんの素晴らしい笑顔がとても印
象的で忘れられません。皆さんは前向きに、そしてなごやかに対応され、訪ねてこられた方に細やかな
気配りをされていました。途中から絵手紙教室を始めさせていただきました。しばらくお世話になった時「麻生」サロンを開設する事になり、当初から参加させてもらいました。この時「このはな」で学んだことが役に立ちました。

しかし途中で閉鎖する事になりサロンのお手伝いから手を引きました。

その折りに、お世話になった皆さんに厚くお礼申し上げます。(浜 正吉)

新型コロナウイルスがもたらすもの

「世の中で起きる出来事には全て意味がある」という。

今回のコロナウイルスの蔓延は人間界だけが振り回されているように感じる。それは人間のあくなき欲望が自然を破壊してきた「ツケ」ではないだろうか。感染者増加と共に死者数も増え多大な影響が広がってきているが、いつの時代も弱い立場の人がしわ寄せを食らうことに許せない気持ちでいっぱいである。

今迄の平凡な日常がいかに幸せだったのか、又周りの人々に感謝する気持ちを改めて感じた人は大勢いると思う。今回の事で社会も個人も良い方向に変われたら幸いかと思う。

例えばテレワークを活用して東京一極集中の分散や価値観や生活の見直しになればコロナ後は明るい未来がみえるだろう。

また、某国の大統領もどうなることだろうか・・・フェイクニュースや好き勝手な事ばかり言っている者を国民に変わってコロナウイルスも許さないのではないだろうか。都合よく尾っぽを振っている首相様の国では、ネズミ年の12回中11回首相の交代があったとのこと。今年はネズミ年。良い方向に変わってほしいものである。色々な場面で「人の優しさ」も見えて来ている。一人一人ができる事を意識しながら「助け合い」や「感謝」の気持ちを忘れずに、明るい未来を築いていきましょう。(笠谷 明司)


絵手紙教室


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