山で出合った思い出の人たち
私が登山を始めたのは20歳、55年余り経過して山でお会いした忘れえぬ人の小話を紹介します。
「今井道子さん」
順大の著名な医師、独身の時はよく股沢ヒュッテに来られて居た。当時小生はテント泊でしたが、彼女が居られる時は厚かましくヒュッテに入りこみ話に加わった。当時はとてもスリムで賢明でスラリとした美人であった。彼女が後にスイスの三大北壁の冬季サミッターになるとは・・・
「吉永小百合さん」
野口五郎岳で早稲田の山岳部のパーテイに出会った。何か華を感じる女性が居た。この方が吉永さんだった。とても気さくで小生の山暦を詳しく聞いくれたが忘れえぬ人である。ただしスクリーンと山でのお姿は一目ではわからなかったと思った。しかし何とも言えぬ華は感じた。
「八千草薫さん」
上高地発の最終バスに乗れず沈殿。翌朝、時間待ちで明神と大正池を歩いたが、この時に物凄く品があり美しい人に出会った。なんと八千草さんだった。厚かましくおはようございますと挨拶したら応じて呉れてサインまでもらった。とても優雅で品があり天女の感じだった。残念だが頂いたサイン帳は今は行方不明になった。
杉本 行也