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2月 23

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会員の広場(2018.3)

俳 句
啓蟄や校舎の時計正午さす
春の風耳朶にささやく橋の上 (川口 昭治)
短 歌
相互(たご)ふ思ひひとつ老いの身の
シーズネットの出合い嬉しき (本田 征子)
川 柳
紅茶のみ眠れなくなり思考花
外へ出る歩いて飛ばす冬のうつ (ホヤ レイ)

棘のある妻の言葉を折りたたむ
古本の余白に永久の愛を問う (浜  正吉)

五行歌
五行歌に
初めて出会って
作ってみれば
言葉がつぎつぎ
走り出す (田村 信子)

 捜しもの
ふえてきた日々
他の人の
 せいにも出来ず
独りもの (松原 久子)


エッセイ

イスタンブール紀行 (2)

食べ物については、果物と野菜、魚も豊富で、愛知県知多半島出身の私には懐かしい魚ばかりだった。久しぶりに思い切り、イワシやアジのフライをレモン、タマネギ、ルッコラと食べたので満足だった。お菓子の豊富なことにもびっくりした。街の店々には、甘い色とりどりの様々なお菓子が並んでいた。他にハーブティー専門店、ジュータン屋、スカーフ屋もたくさんあり、バザールに行けば気が遠くなるほどのたくさんの商品、人々の暮らしは決して裕福ではないのだろうが、物は豊富で人々は明るい。たまに物売りの子どもたち、老人たち、いかにも貧しそうな人たちも見かけたが、シリアからの難民だということだ。

トルコはイスラムの中でも戒律が緩い方だと聞いたが、それでも目だけ出してブルカをまとった真っ黒な女性もたくさん見た。ほとんどの女性はカラフルな色のスカーフで髪を隠すように被っていたが、勿論何もつけない女性も多く見かけた。

トラムではスリ騒ぎがあり、被害者は格好からサウジから来た30代女性。彼女が英語で騒ぎ立てたので、犯人らしい人はパスポートと財布を放り投げてトラムからさっさと降りてしまった。その数日前には私も餌食にされそうになった。やはりトラム内でのこと。友人たちと4人で乗り込んだのに、いつのまにかサウジかららしい若い女性たち3人に取り囲まれ、ぐいぐい押されて友人たちから離れてしまった。それから間もなく、ひとりが私の北欧製の面倒なバッグに手をかけたのだが、何しろチャックを外しさらに蓋になっている先には小さな取っ手がついていてそれを外さなければならない、と言う面倒な手間をかけなければならず、さすがの私も気が付いて、お互いじろじろと顔を見合わせているうちに、彼女たちは降りてしまった。私の友人はニューヨーク出身でパートナーはトルコ人キャビン・アテンダントなのだが、彼女がサウジの人が好きではない、と言うのを聞いて、これのことなのか、と思い当たった。

とまぁ、いろいろなことはあったが1週間とにかく楽しんだ。あと何回海外に行けるのか、分からない。それでももう一度ウィーン・プラハ、行ったことがないスコットランドのエディンバラ、ルーマニア、ブルガリアなど行きたいところはたくさんある。何故かアメリカにはあまり興味がないし、カナダ西部に行ったときに、アメリカはせいぜいこんなものだろうと思ったのがよくなかったのかもしれない。

今、アメリカ人はトルコに入国できないそうで、荷物も届かない、と聞いて両国間の関係も悪化していると感じたし、トルコは昨年あちこちでテロや爆弾騒ぎがあったせいで、入場料を取るような所は持ち込む荷物は全て検査され、勿論人間もゲートをくぐらなければならない。バザールも同様で警備は厳重だ。

次はいつどこに行こうかと考えると、行かなくても十分に楽しめる。よその国に行って、言葉いろいろ知ることは、日本のこともよく見えるような気がする。 (佐藤惠子)

「ひと声かけて見る」

3年前の12月初旬の出来事ですが、夕方地区の会館での会合を終えて帰る時、歩道に立ちつくす一人のシニア世代(75歳以上と思われる)の男性が居ました。

見ると手袋を着用せず、両手に紙製の手つき袋を下げていました。如何しましたかと尋ねると、同じ地区の〇条〇丁目に行くと言うので、今から雪道で氷結しているし、この時間からだと大変だ、私が送ってあげましょう。自宅が幸い近いので車を持って来ますので待って下さいと言って、車を持ってきて乗車して貰い送る方面の道順を聞くが何か様子がおかしい。

免許証を見せてくれたので、見ると住所が区内でも8㎞位の別方向、取り敢えず交番に行ってチョット相談してみましょうねと、相手の方の同意を得て交番に行きました。あいにく交番はパトロール中で留守でした。ご用件は区内本署へと札が提示して有りましたので、直接電話しました。〇〇さんと言う方を交番にお連れして相談なのです。と言うと〇〇さんは現在捜索願が出ている方です。何処かへ行かないようにして下さいと言われました。 ビックリしました。

警察官が来るまで約10分位何とか話を繋いでいました。警察官が到着、〇〇さん駄目でしょう、勝手に出て行っては、みんな心配して探していたんだよ。事情聴取を受けて、警察に渡して私は帰宅をしました。 認知症の方で突然、施設を出て徘徊をしていたようでした。私が気に留めて声を掛けなかったら、あの方はその後どうなっていたのかなと、思いを巡らせました。何人かの通行した人が居たのに、声を掛けるゆとり、余裕がなかったかも知れないと思いました。

一人ひとりが地域に関心を持って目を向け、一声かける、それが地域の安全安心社会を築いているのでないかと思います。 (山内  進)

「楽しかった新春かるた遊び」

「はーい!!」 先々日一月十三日シーズネットサークルグループ豊友会で新春かるた遊びに参加した。

昔若かりし頃座敷に近所の人たちと集い合いなつかしい百人一首かるた遊びがあった。久々に青いシートの上に机を並べにぎやかに楽しく読み人に歌われた札を、一枚一枚手を重ね合わせながら笑い声もあげて競い合った。何年振りであろうか楽しい一日であった。お昼には美味しいお弁当を頂きめずらしい甘酒をも頂いてお正月の思い出が皆さんと共に蘇りました。

豊友会の皆さんお世話になりました。ありがとうございました。

 ひさびさに百人一首の札ならべ手の温もりは青春の思い出 (秋山 みゆき)

絵手紙


(大西 孝子)

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