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1月 01

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会員の広場(2024.1)


短歌勉強会

秋雨に濡れてお辞儀する庭の花
 手入れした吾に「ありがとう」なのか (大野 一)

秋日和ぽっかり浮かぶ白い雲
 布団づくりの母の手想う (斎藤 邦子)

いつの間にお悔やみ欄に目が移る
 同年代に吾を重ねる (瀧澤 いつ子)

病む友が励ましくれし文とどき
 それに答えて書く物語 (土橋 芳美)

心地よきタップのリズム優雅なる
 動きと笑顔と朱色のドレス (中浜 敏明)

列島を冷凍室に閉じ込めて
 頭の中もかちかち固い (中山 寿子)

十三夜今宵は晴れの月眺め
 ラインで交わす友との日々を (福栄 真理子)

史上初「八冠独占」聡太さん
 逆転勝利にAI無言 (森下 良子)

投稿川柳

たまご酒母の姿を残し逝く
 ぐんぐんと寿命温暖伸び盛り (田村 ノブ子)
エッセイ

以和為貴

 「以和為貴」(和を以て貴しとなす)。聖徳太子が制定したとする「十七条憲法」の第一条です。そして、最後の第17条が「夫事不可独断 必興衆宜論」(それ、ことを独断すべからず 必ず衆とともによろしく論ずべし)です。今から約1400年前の定めです。

 ただこの定めがあっても、争いごとは絶えませんでしたが、定められたことが無意味であったとは、考えられません。理念は、常に正しく持つべきと思います。但し、理念だけでは、争いごとは無くならないことも、歴史が証明しています。が、それで良いのか。

 日本国憲法は、前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることの無いように」「いづれの国家も、自国のことのみに専念し他国を無視してはならない」と明記してある。
第9条で「戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認」が明記してある。

 今、各地で争いごとが多発し、多くの国が軍備拡張を計っています。

 日本も負けじと軍事費を増額し、攻撃を受ける可能性のある国に対し先制攻撃を可能としようとしている。かって、「戦争に結び付くことは、一切否定する。それが政治家としての信条です」と言った政治家がいた。人と人、国と国がもう少し話し合う機会があっても良いのではないでしょうか。

 疑心暗鬼では、解決しようとしても壊れてしまいます。

 子供や孫に、「日本は、平和でいいね!世界中みんな仲良く!」と言ってもらいたい。 (沖野 孝)

俳句

寒晴れや小樽運河の深緑
 買い初めやいつ歩踏み入る地下歩道 (川口 昭治)

冬囲い狭庭もみごと造形美
 雪降りてあわてコートをさがす朝 (渡辺 セツ子)

五行歌の会

貴方へ
 私が見えますか
お互いなだめ合いながら
 楽しかったね
命つきたら真っ先に行くね (福栄 真理子)

久しい友の顔並び
 先駆者の歩いた道
共に振り返り
 残された業績に感謝
「偲ぶ会」にしたる (西原 桂子)

エッセイ

サ高住の生活

 サ高住に転居して10年目を迎える。それまでマンションでの一人暮らしはのんびり好きなように暮らしてきたけれど、体調不良の時は不安で通院も多くなりました。それで数カ所の高齢者住宅を見て歩き、たまたま桑園駅に降りた際、緑の多いこの地域が気に入り、利便性も充分でしたので、ゆくゆくは桑園に住みたいと思っていました。幸いにも駅近くの公園に隣接してサービス付き高齢者住宅が建つことを知り、引っ越し支度は自力で全部できるうちにと常々考えていましたので、即入居を決めてしまいました。

 入居当初自立していた人々が10年経過の今、歩行困難で杖や車いす、生活全般の介助、認知症などの増加が目立ち、職員さんは多忙を極めています。私も少なからず故障は出ていますが、まだ自立生活を送れるので幸いに思っています。現在は皆さんの衣類の寸法直し等その他頼まれて出来ることは引き受け、喜んでいただける幸せと小さな達成感に満足しています。

 サービス付きだから何でも甘えてしまいがちですが、もっと自分にきびしくしなければ・・・と、吾と我が身に言い聞かせて、93歳を目前にした残りの時間を有効に使い切り、少しでも悔いのない生涯にしたいと思っています。 (宮岸 和子)

ふく展(ふくし用具展)を見て

 通信11月号の折り込みを見て、昨年に続き見学してきました。

 あらゆる福祉に携わっている方、障害のある方々、高齢者自身にも知ってもらうため、販売でなく、直接見て、触れて、質問でき器具によっては購入またレンタルできるものまで多種にわたるものでした。

 高齢期になると段差、足腰の痛み、手術後など歩行が困難になることを改善し、”生活の質”改善に役立つため考えられている用具であること。歩行器(歩行車)の種類の多さに改めて年々の進歩が見ることができ折り畳みが出来、軽量になり、さらにデザインの豊富さを感じました。

 また車椅子使用時の腰の痛みに利用者の声を反映し、クッションの厚さ、硬さ、ずれ防止など、数種あることを直接座って体験し違いと利用者の立場を知りました。杖の種類も多く、先にゴム使用、冬道に転倒、骨折などの防止のため、日々利用する立場にたっての知恵が生かされていることに改めて気づかされました。

 長命になっている現在、体に障害が起きると外出を控えがちですが、これらは介護保険を申請し、認定を受け、住宅改修、購入、レンタルなどができることを知るいい機会でもあり健康なうちから見学することが大切だと感じました。

 これら福祉用具を利用し、例え体に障害が起きても外出を控えることなく個々のモチベーションを挙げ社会参加して生けるのではないでしょうか。 (西原 桂子)

絵手紙教室


大西 孝子

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