運命の女神の姿 ～私が出会った女神様～
最近シーズネット京都の或るサークル会の席上、会員の方から言われた事があります。村田さんはいいですね! いい大学(大阪大学大学院)を出て、京都で一流企業(島津製作所)に勤められ、そこで工学博士号をとり、晩年には国立大学(沖縄の琉球大学)の教授になられ、エリートコースですね。それを聞いて、そう言われればそうだなあ～と自分で気づいたほどでした。
私は地方大学の1年制のころ、親父が病死し、それからは生活費のため家庭教師のアルバイト数件掛け持ちし、あまり勉強はできませんでした。しかし、大阪大学の大学院時代、配属された研究室の研究が種となり、企業時代に10年間(1万時間)程の努力で学位が取得できました。そのことにより定年前に琉球大学の教授として迎えられました。また大学院時代、万葉集研究の権威者である犬養先生の薫陶を受け、そのころから60年余り趣味として細々と勉強を続け、現在Zoom併用の万葉集セミナーを実施しております。振り返ってみると、地方大学卒業時期は大不況で、私は企業の入社試験にことごとく失敗し、どこへ行くところなくて、やむなく大阪大学大学院を受験し何とか入学できました。今考えてみると、当時出会った運命の女神はボロボロの服装で淋しい姿の女神でした。しかし、人生に何か一つ強い願望(大学の先生になる)を抱いておれば、その女神は幸運の女神であったような気がします。どぅぞ会員の皆様は子供たちに言ってやって下さい。幸運の女神は、時には不運な女神のような格好で現れますが、本人が人生で何かやりたいと強い信念をもって努力しておれば、その女神はいい方向に導いて下さるようです。 (理事長 村田 忠)
