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8月 31

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会員の広場(2020.9)


俳句

木槿咲く昭和新山かけ登る
日照雨ほど良き湿り涼新た (川口 昭治)

短歌

ゆらりゆらり染(そ)みゆく赤き実のしみて
体調悪しき今日のときめき (本田 征子)

初級川柳教室

しりとり川柳

寄り添う日つなぎあう手に幸が住む
幸が住む探しあぐねて続く旅
続く旅終わりし刻に君が居る
君が居る家路楽しき弾む足
弾む足小銭握りて駄菓子屋へ
駄菓子屋へ走る幼な子懐しむ
懐しむ肩寄せ飲んだ居酒屋を (森 真佐子)


五行歌の会

白いカップに
光が反射
目を細めながら
飲むコーヒー
顔がほころぶ (菅 妙子)

コロナ禍に
リモートで学ぶ
チャンスを得
喜びに変え
脳に刺激を (西原 桂子)


川柳

憎めない私の人生愛おしい
欲しいもの今だからこそ生き残る (浜 正吉)

エッセイ

急速なデジタル化 どうしていらしゃいますか?

スマホ、パソコンお持ちでも電話とメールが出来ればと満足していませんか。私も68歳でパソコンをはじめ簡単な事しかできずに止まっています。急速に社会はアナログからデジタルに変わり、アルファベット、カタカナ用語が飛び交っている中、「老いてこそデジタルを」若宮 正子著 (1万年堂出版) を手にし、チャレンジすることは脳の活性化に一番効く薬という文字が目に留まり、認知症だけは避けたいと日頃思っている私自身に一番必要だと教わりました。

飛び交っている言葉の意味が分からず、使わずにいた用語もとても分かりやすく解説されて嬉しくなりました。体のすべての機能が衰えを感じている現状をデジタル力で補い、豊かに生きる一助にしませんか。

重い腰を上げ、テレビの画面で拝見する「リモート」にチャレンジを始めたところです。(西原 桂子)

狛犬さん

北海道神宮頓宮に明治23年建立の珍しい狛犬が鎮座しています。

阿は口中に玉を食み、子狛犬を連れており,吽は大輪の花を咲かせた(と思われる)牡丹の枝を食んでいます。このように、変わった狛犬は、江戸時代中期以降、石工さんが技能を競いより華やかに・創意工夫をした結果のようです。

狛犬は中国伝来の想像上の動物・獅子、百獣の王であり、牡丹は百花の王と言われています(諸説あります)。獅子の体内には、虫がおり、獅子を食い殺すため(獅子身中の虫)、獅子は牡丹の葉の露を飲み、虫を退治するといわれております(これも諸説あります)。

このように、獅子と牡丹は動物、花の王のみならず、切っても切り離せない関係にあります。

「昭和残侠伝」の高倉健さんは「唐獅子牡丹」を、「緋牡丹博徒」の藤純子さんは、緋牡丹を負ってこの映画で共演しておりました(古い話でごめんなさいね)。

頓宮の狛犬さんはいろいろなことを想像させていただきました。合掌 (沖野 孝)

「98日間世界一周」 その2

最近は海外旅行といっても1日で目的地に着き、1週間から10日位滞在すれば充分というツアーが当たり前で、今更船による長旅などは時代遅れかもしれない。何しろ今回のクルーズはその3分の1は寄港地に上陸するものの後の3分の2は海の上なのだ。その長い航海をどのように過ごすかで旅の醍醐味が違ってくる。船では乗客が退屈しないように、あらゆる楽しい企画が用意されていた。毎晩舞台ではショーがあり、様々なイベントやサークル活動もある。それに参加するもしないも自由、デッキの寝椅子でうたたねもよい。

私は港に着いてもローマやパリ、ロンドンには行かず、その港町をうろついてスケッチをしたり博物館や古い建物を見たりして楽しんだ。そして気がついたのは各首都に近い港町というのは航空機が発明される以前のその国の海外に向けての玄関口として何百年という長い歴史をもっているという事だ。例えばローマの玄関口、チビタベッキャには16世紀天正少年使節団が立ち寄ったという教会や、伊達政宗に派遣された支倉常長の銅像があったりする。船の旅は華やかな表舞台とは違う忘れられた裏面史を経験出来るから面白い。 (鈴木 宏子)


絵手紙教室

沢田信子

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