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10月 01

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会員の広場(2018.10)


短歌勉強会
雨の日に届く便りは温かし
記念切手も色鮮やかに (坪川 真紀子)

「極楽」と名づけしバケツ茂吉は下ぐ
小水近きを嘆くとはせず (浪岡 豊明)

落下する梅の転がり見て覚ゆ
季節の移ろい明日は八月 (福栄 眞理子)

久々に会う友の腰曲りおり
病む子のために働き通して (瀧澤 いつ子)

汁粥を口から垂らすこの人は
三人育てしつよきわが母 (中浜 敏明)

歩道まで黄金に染むるトンネルは
人のあふるる銀杏並木ぞ (中山 寿子)

五行歌
自分史に
涙のあとが
透けて見え
過去を背負って
華が咲く (浜 正吉)

一人で歩きたい
短冊に書く
母の文字
重さに泣いて
枝もたわむ (寺島 しのぶ)

俳 句
教会の鐘のひびきも秋に入る
雨後の風触れる草木や秋の山(川口 昭治)
五行歌
母台所でシクシク
ママ泣かないで
オレが守ってやる
三歳児の男気
紙オムツ使用中です (小町)

昔旅した
小樽の町を
なつかしさでブラブラと
時間が思い出の中に
とけてゆく (田村 信子)

エッセイ

「過ぎた5年間とこれから」

あれから5年が経ちます。この5年間で私は、大学を卒業し、社会人になりました。私は、父から仕事の話は殆ど聞いたことがありませんでしたが、不思議と、私の歩む道は父の影響を受けていたのだと今になり気づかされています。大学の卒業論文では、「ボランティア活動の変遷からみる人と人との関わり」をテーマに研究し、そして現在は札幌市において「人とのつながりによる未来社会の創造」を理念とする公益財団法人の職員として働いています。仕事以外においても、登山が好きなことや、頑固でせっかちな性格、お酒が弱いことなど父に似ており、ふと思い出すときがあります。そして一番忘れられないことは、父は、話ができなくなる最後まで、仕事をしたいと訴えていたことです。父がまだ生きたいと思っていた分、私が働き、人生100年時代と言われる日々を後悔のないよう突き進むことで恩返ししたいと思っています。5年前より意識している、“父にいつ見られても恥ずかしくない生き方をすること”をこれからも心掛けていきたいです。また、普段あまり干渉しない父が私によく言っていた言葉である、「人とのつながりを大事にしなさい」ということを心に、これからも周りの人と支えあい、思いやりのある人間関係を築いていきたいと思います。最後になりますが、今回このような原稿を書かせていただいたシーズネットの皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 (岩見 史香・前岩見理事長の長女)

 

「10月モミジと鹿の話」

井の中の蛙で世間知らずの私は遅ればせながら73歳から旅行し始め、今年は佐渡へ 私の中では佐渡=トキ、そんな知識しかなく金が沢山取れていた事を知りました。

又もう一つの旅は「世界遺産8景めぐり」、奈良東大寺の鹿、テレビではよく見てましたが鹿の多さにビックリ!! まともに歩けない。でも奈良では鹿をいじめたり殺したりすると罰せられる決まりがあると・・
そこでガイドさんが花札の由来の話を始める。

一軒の家に鹿が迷い込み男の子(7歳)が追い払う時、習字の時使う文鎮を投げつけた。それが鹿に当たり死んでしまう、子供といえど許されず縛り首ハリ付け殺される。そして穴に埋められさらにその上に死んだ鹿を載せ埋めた。母親は49日間毎日我が子に手を合わせ寒かろうと痛かろうと、母は49日食を断ち子供の埋められた所にモミジを植え50日目で亡くなる。

そのモミジが秋になると生き血を吸ったように真っ赤に色付く、そこから花札10月はモミジと鹿になったと言う話でした。 本当だろうか?  皆さんご存知でしたか? (篠田 秀子)

絵手紙


(澤田 信子)

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