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9月 22

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災害に備える

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NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

今年の夏はお盆過ぎから長雨つづきで湿度が高く暑い日が続き、あまり過ごしやすくはありませんでした。しかも、北海道では観測史上初めてという1週間で3つの台風が上陸するなどし、大きな被害をもたらしました。畑の作物が冠水して全滅しているさまなどをTVで観ると、農家の方々の無念はいかばかりかと思います。道路の寸断や断水など、日常生活も脅かされました。被害に遭われた地区の方々には、心よりお見舞いを申しあげます。

それにしてもこの頃の異常気象には驚かされます。9月は、先日の台風と15日の私の住む手稲区での集中豪雨で、自宅の地下室に2回も水が付きました。過去には20年間に2回ぐらいしかありませんでしたが、一応そういうこともあるだろうと床から50cmぐらいの高さまでには濡れて困るものをなにも置いていないので、被害はありませんでしたが。

先日、私は、北海道社会福祉士会の災害支援研修で、東日本大震災の折に岩手県山田町の地域包括支援センターの支援に派遣された経験などを話してきました。支援する立場としての研修でしたが、そこでも強調したのは、まず自分が被災する立場になったときのことを日頃から準備しておこうというものでした。

それは、第1に自分の家でできる対策・家族の安全確保対策の準備、次に自分の住む地域の防災・減災対策(災害弱者の方の救護)、そして自分の職場の防災・減災対策です。自分の家でできる防災対策については、シーズネットの会員の皆さんは意識が高いので、殆どの方が準備していることと思いますが、改めて点検してほしいものです。災害が起きた場合に備えるのはまずはライフラインの確保です。断水、停電、ガスが止まることに備えること(地震対策の転倒防止装置の設置や水、非常食、携帯トイレ、簡易ストーブなどの準備は当たり前で、他に便利グッズなどもたくさん市販されています)、次に特殊な事情がある方はその備えを考えておかねばなりません。例えば、ペットがいる方は避難所への避難を敬遠しがちです。ペットのしつけやペットも一時的に避難できる場所などの検討も必要です。また認知症のご家族を介護している方は、認知症の方のケア方法を検討しておく必要があるでしょう。東日本大震災では、避難所に避難している方とのトラブルなどもありました。担当ケアマネジャーがいれば、万一の備えをケアマネジャーに相談しておけばよろしいかと思います。

災害はやはり「備えあれば憂いなし」です。

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