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7月 26

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シーズネット創立15周年によせて(2)

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NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

岩見さんが1995年にはじめた配食サービスは、医療法人と給食・調理の会社がコラボして行うという当時としては先駆的な取り組みでした。また、申込みはソーシャルワーカーが受け付け、必ず希望する方のアセスメント(その方の生活の状況などを把握する)を行いました。

私はこのとき、ソーシャルワーカーの仕事が単に病院や施設などでの相談に止まらず、市井で普通に暮らしている方の困りごとを支援する役目が大きくなっていくことに気付きました。そのような役割を担うケアマネジャーという職種ができたのはそれから5年後の2000年、介護保険のスタート時です。他にも、民間版緊急通報システムを作ったり、診療所を中心にした総合的なケアセンターを作ったり、という岩見さんの先を見抜く力にはいつも学ばせていただきました。

岩見さんはその後、札幌市社会福祉協議会に迎えられ札幌市の地域ケア体制づくりに当たりました。この間、札幌市介護支援専門員連絡協議会を立ち上げ初代会長になっています。この協議会は今、シーズネットと同じところに事務所を構えていますのでお見知りの方も多いでしょう。

2000年の夏、岩見さんに呼ばれ、「来年で社協を去ってシニアのNPOを創りたいので協力してくれないか」と言われました。構想は,今のシーズネットの理念そのもので「これからは人生80代、90代になる。定年後の人生を豊かに生きていくための仕組みづくりが必要である。そのような組織を創りたい」というものでした。

岩見さんの構想に賛同する方々と何回か打ち合わせして「シーズネット」という名称を決め、事務所は賛同してくれた猿渡さんのご厚意で南6条西13丁目の札幌ケアセンタービルの3階を借りることができました。NPO法人の申請・登録の手続きは私が担うこととなりました。NPO法は1998年にできたばかりで札幌市内のNPOもまだそれほど多くもなく難しい作業だなと思っていましたが、北海道NPOサポートセンターが必要書類と作成方法を公開していましたので、それを参考にスムーズに申請ができました。

2001年2月に賛同者18名を集めて設立発起人会を開催して、NPO法人の申請を行い、7月に北海道から法人認証を受けました。この間、5月に事務所開きを行い、初代事務局長に鎌島さん、事務員に古関さんを迎え実質的な活動をスタート。6月3日にはかでる2.7の大ホールで発足記念のセミナーを行い、311名が参加しました。 (この項続く)

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