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12月 21

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「脳活塾」 という試み

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シーズネットの新しい取り組みとして、この1月から「脳活塾」を開始することとしました。これは、認知機能低下予防のプログラムです。認知症の予防というのはまだ科学的に証明されるような療法はありませんが、認知機能の低下を防止するプログラムは近年、多くの研究機関等で開発されており、そのプログラムへの参加がひいては認知症になるリスクを減らすということは、ほぼ証明されています。そこで、歳とともに衰える認知機能を少しでも維持・向上させようというのが、この脳活塾のねらいです。

この頃、MCI(Mild Cognitive Impairmentの略で「軽度認知障害」と訳されます)という言葉を耳にした機会があるのではないかと思います。MCIとは、健常者と認知症の人の中間の段階(グレーゾーン)にあたる症状ということで、認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいるが、日常生活には特に支障がない状態のことを言います。

MCIの定義は、①記憶障害の訴えが本人または家族から認められている、②日常生活動作は正常、③全般的認知機能は正常、④年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する、⑤認知症ではない、ということになっています。MCIが進行すると認知症になる確率がかなり高くなるといわれています。

私どもが始める脳活塾は、このMCI予備群、あるいはそういう心配がある方々が、いつまでも心も体も活発に、生き生きとした人生を送っていただけるように取り組むものです。

その内容の核心は、最初に低下する認知機能が「エピソード記憶」・「注意分割機能」・「計画力」であることを踏まえ、そうした能力を様々な方法で鍛えるというものです。

学校形式で、国語、算数、理科、社会などをゲーム・クイズなどで学んだり、体育、音楽、そして買い物、調理や外出活動なども企画しています。詳しくは、前月号の同封のチラシ及びホームページをご参照ください。

今後、認知症になる方はどんどん増えて、2025年には700万人にもなるとの予測(厚労省・新オレンジプラン)もあります。この取り組みはそうした先を見据えて、まさに私どもシーズネットのミッションである「豊かなシニアライフ」の実現のための新たなチャレンジです。新しいことにチャレンジすること自体が、介護予防にもなりますよね。

会員の皆様の応援をよろしくお願いいたします。

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