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2月 01

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聞く力

NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

先日、定期健診を受けた結果が返ってきて、いつもは問題なしと判断されていた聴力に軽度異常にチェックがついていました。私は今年71歳になりますが、どうやら加齢性難聴の一歩手前に来たようです。75歳以上で約半数の人が加齢性難聴に悩んでいるとも言われておりますので、いよいよ予備軍になったのかと改めて齢を感じました。普段の生活でも自覚することがあって、妻との会話でも何回か聞き返すことが多くなってきていました。初めは妻がぼそぼそいうものだからと人のせいにしていたのですが、まあそういうことではなかったようですね‥‥。

朝ドラのテーマ曲も聞き取りづらい歌詞が増えたなあと思っていましたが、曲のせいばかりではなかったのですね。高音域が聞き取りづらくなるのが加齢性難聴の特徴なので。もっとも今の「舞いあがれ」の歌詞はしっかり聞けていますが。

聴力が弱ると挨拶をされても返さないなどあるので、不遜な態度と受け止められたりしてコミュニケーションの上でマイナスなことが多いのですが、その分「聞く力」をつけなければならないのかなと思っております。

以前、社会福祉士の先輩に、利用者とコミュニケーションを円滑に行うには、自分が何かを言うことの2倍相手の話を聞くことと教わりました。まさに「神は人間に一枚の舌と二つの耳を与えた。ゆえに話すことの二倍だけ聞け」(古代ギリシャの哲学者ゼノンの金言)ということです。また、仏像の耳が大きいのは衆生の声を聞き洩らすことなく聞きとる為ともいわれています。今年は、傾聴とまではいかなくても、人の話をよく聞くよう心掛ける年としたいものです。もっともどこぞの首相のお題目である「聞く力」同様、聞いているのか聞いていないのかよくわからんとならなければ良いのですが(なりそうな予感もあります)‥‥。

聞く力については、私が若い頃ケアマネとして実際に体験したことを詠んだ川柳で〆ましょう。「傾聴が いつのまにやら 傾眠に」(利用者の長い話をじっくり聞いているうちにうとうとしてしまった経験で、反省を込めて詠みましたが、自虐ネタですね)。

さて、昨秋に会員の皆様にご協力いただいたボランティアに関するアンケートの結果がまとまりましたので、別紙にてお知らせいたします。アンケ―トでは、ボランティア活動への興味があると答えた方がとても多く、また、自分にできそうなボランティア活動があればやってみたいという方も多くいました。アンケートに答えてくれた方だからそのような傾向なのだろうというバイアスが指摘されるかもしれませんが、実際の人数としてみると結構いらっしゃるので、新しいボランティア活動を探る年にしたいと思っております。

新年から事務局に大塚さんという常勤職員が入りました。國行さんの後任として様々な業務を担いますので、これからよろしくお願いいたします。事務局にお立ち寄りの際はお気軽にお声をかけてください。なお、國行さんは引き続きサービス付き高齢者向け住宅登録事業の事務を担当することとなりましたことをお知らせいたします。

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