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7月 01

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会員の広場(2021.7)

短歌

ワクチン接種
  一回目終え異常なしと
    メールをくれる年上の友 (小西 和子)

のがれたき心のままに廻り来ぬ
  迷いてゐたりケアハウス入所

ケアハウス入居となりて忙しき
  日々いち輪のバラの悲しき (本田 征子)

川柳

頻繁に列車走る見てるだけ
 朝起きて心のヨドミ深呼吸
 買い物で笑顔をくれるサービス付 (ホヤ レイ)

やわらかな小骨を抜いて過去忍ぶ
 ゆっくりと急がぬ命夢無現
 胸の奥修羅の火種を消せずいる (浜 正吉)

夏空にコロナのような雲をみる (レモン)

俳句

新緑や教会堂の裏どうり
 はまなすや砂丘の空に飛行雲 (川口 昭二)

五行歌の会

ドクターの言葉は薬のよう
  おだやかな説明に
 少し微笑みで
  痛みは和らいでいる
 反対は大変 (板垣 町子)

ざわっざわっ
  森の音
 樹のてっぺん揺らす
  風の又三郎
 あとはぽかんと青空 (寺島しのぶ)


エッセイ1

シーズネット合唱団「20年のあゆみと思い出のひとこま」 NO2
左:2005年11月12日、東区民センターで行われた秋の会員交流会。会員の作詞作曲による「シーズネット讃歌」が披露され岩見代表の称賛を受けました。そののち推進会議に於いて今後シーズネットの讃歌として総会などを通し歌って行くことに。中央:2006年3月の高齢者施設ボランティアの際には当時の上田市長も合唱団に加わり大変盛り上がりました。右:2006年6月支笏湖休暇村のバス送迎による初夏のレクリエーションは食事、入浴、森林浴、さらに美しいみどりの中での合唱など充分に楽しむことが出ました。


エッセイ2

「名前」

会社勤務の頃、上司に言われた言葉があります。それは自分の名前に誇りを持つこと。自分が生まれた時、両親を始め周りの方達からも祝福され、いろんな思いが込められて付けられた名前です。その名前に恥じぬ様に自分らしい誇りを持って生きる事。私も今迄生きて来た中で時々ですが折に触れては思い出しております。

只そんな中で最近よく出てくる新聞記事で我が子への虐待です。自分達が生まれてきた子に名前を付けて育てながら、とても切ない出来事がありました。心愛(みあ)ちゃんと読むそうです。多分この両親もいろんな思いを込めて付けたであろう名前「心」から「愛」する心愛ちゃんは、父親から虐待を受け勿論学校も行かせてもらえず食事も与えられず10才でこの世を去っています。他にも札幌でもありましたね、池田詩梨(ことり)ちゃんと読むそうです。私はこんな名前を付けるなんて素敵なご両親なんだろうなって名前の読み方に感激したものです。多分この詩梨ちゃんの若いパパ、ママも思いを込めて付けられたのだと思います。でもこの詩梨ちゃんは父親によって夜中に起こされ眠られない様に冷たい水でシャワーを浴びせられたり、食事はおろか身体中に打撲や火傷の跡があり僅か2才で命を終えています。その時の体重は普通の2才児の半分しかなかったそうです。なんと可哀想と新聞記事、TVを見る度に胸を痛めました。詩梨ちゃんを虐待した加害者である親達もそれなりに良い名前が付けられています。今となってはその名前に誇りは無く終生消すことのない罪を背負ってしまいます。

ちなみに、私の名前は母が娘時代に読んだ吉屋信子や佐藤紅緑という作家の小説の中にあった名前から取って付けたそうです。大好きな名前です。これからは老齢で他人様に迷惑をお掛けする事も考えると、心して生きて行かねばと思っています。 (福栄真理子)


絵手紙

佐々木成江

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