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11月 01

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会員の広場(2019.11)

俳句

木枯らしの吹きぬく森の切り通し
落ち葉散る並木の奥に農学部 (川口 昭治)

短歌

何時の日か娘も歌詠むを願ひつつ
アララギ五月号渡し旅立つつ (本田 征子)

五行歌(投稿)

神社の杜に
風が渡る
赤い実がこぼれて
心が揺れる
そっと冬が忍びよるー

あなたと私は
近づきすぎて
傷つけ合う
二匹のハリネズミ
適度の距離が分からない (浮草)


五行歌

じっと見る
  点滴の一滴
   雨の雫のように
   落ちる
   暮色時 (友田富美子)

育児日記
  ページひらけばヘ
   乳房に蘇る
   あの・・・
   唇のやわらかさ (澤田 節子)


エッセイ

終戦の思い出

今、壁に、満開の桜の向かいに函館山の風景と津軽海峡の遠景と、まほろばの風のテーマのトラピスト教会と津軽海峡の遠景の絵が貼ってあります。

昭和20年8月15日、玉音放送により敗戦が決まった。陛下のお言葉は、初めての拝聴のため意味が分からず、ラジオも雑音が多く敗戦は後で分かった。無条件降伏とのことであった。

小学校では海軍兵志願、予科練志願を命令された。不幸にして不合格であった。合格者は予科練の制服で格好が良かった。大本営は毎日、勝利のニュースが放送されアメリカは間もなく降伏するとのデマが飛んでいた。小学校では落下傘のためのカイコを飼い協力した。高校では空襲警報、警戒警報のサイレンが鳴るたびに、1キロ以内の生徒は直ちに駆けつけご神影を守れとのことで一夜に2、3回も駆けつけたこともあった。

七飯港に高射砲基地があり、B29が飛来のたび砲撃するが3,000~4,000メートル程度より届かずオモチャの様であった。連絡船が座礁しグラマン機の攻撃を受け真赤に炎上した。

すぐ上空をグラマン機が飛来し青函航路は全船一日で全滅した。

函館山は軍の要塞基地とのデマがあったが何もなかった。

汽車は超満員、乗客は買出しの荷物他も多く通路を歩くことが出来なかった。ダイヤも全くデタラメで運行本数は少なく、漸しの運転確保しての状態。進駐軍が西浜岸壁に揚陸した。大型トラック、中型トラック、水陸両用戦車、ジープなど揚陸してきた。チュウインガム、チョコレート、シガレットなど進駐軍が捨てた物を拾ってきた。8月中旬函館ドックに捕虜がいたので輸送機が飛来し落下傘で投下した。低空落下のため物資が散乱し拾って仲間で食べたが、こちらはコメがなく、ジャガイモ、カボチャが主食の時代、神に感謝した。

五島軒、日魯漁業ビル目ぼしい建物は接収され、MPが厳重に立ち彼我の差は歴然としていた。歴史を振り返ると函館は空、山、海とビッグなことが多く、古くは維新終結の五稜郭戦争、函館大火災、ベンダイ号横津岳に激突全員死亡、洞爺丸転覆、戦争被害など多々記憶している。

反面、明治以降、函館港の貿易開港、新幹線の開通、トラピスト、トラピスト「神をたたえて」の修道院。元町教会ほかの教会、石川啄木碑、数多くの遺産ことがらが目白押し、今後ますますの発展を要望いたします。 (細谷 俊弘)

「リコーダ演奏を聴いて」

8月26日(月)の午後「サロンこのはな」で、リコーダの演奏聴かせていただきました。代表の寺島さん、司会の近江さん、そして及川、菅、紺野、斉藤、佐々木、竹内、中野、畠中、早坂、福泉、宮武、横山、山崎さんの15名による美女軍団の演奏でした。

日頃の練習の成果で一糸みだれぬとても楽しい素晴らしい演奏でした。又司会の近江さんはお見事でした。今回のように女性だけの演奏は初めてでした。

そして皆さんの前向きに演奏に取り組んでいらつしゃる真摯な姿に感銘しました。又の機会を楽しみにしています。最後に「サロンこのはな」のスタッフの皆さんにお礼申し上げます。 (浜 正吉)


絵手紙


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