«

»

5月 28

Print this 投稿

会員の広場(2018.6)

俳 句
百年の大樹のはざま夏の月
木道の先は大沼水芭蕉 (川口 昭治)
短 歌
花の苗買ひたる我に近づきて
見知らぬ老いの身上話し (本田 征子)
川柳
シニアとはこわれ行く体あたりまえ    
忘れ虫いつしか脳に泊まり込むい (ホヤ レイ)

生かされて道のり語る古日記
生きているしっとり感がたまらない (浜 正吉)

時事狂歌(わろてんか)
コケにされ 税無駄遣いされ 怒らぬ民
選挙に行かず なされるがままに 
国益を 垂れ流し得意の 安る政権
外遊好きなら 帰らずともよし
戦争は 勝つも負けるも 遺恨節
帰らぬ人と 消せない傷と
戦争を 知らない輩が 軍拡煽る
おぬし前戦に 立ってみれるか
個性ない 晴れ着星人 世に溢れ
七五三の 続きそのまま
数合わせ すらも出来ない 野放陣
阿呆の群れか 選良遠し (詠み人知らず)
五行歌
みて下さいと言いたげに
白く輝く衣装をまとい
水面に映る姿こそ
春の訪れ伝えてくれる.
美しく咲く水芭蕉 (西原 桂子)

「会いたい 会っていたのに
       まだ会いたい」
なんて恋を
    したかしら
想い出せない (中山 寿子)

エッセイ

四国遍路 (3)

 四国遍路を45日前後で歩きとおすためには、1日約25~30㎞を歩かなければなりません。
 1日の行程としてはそれ程難しくありませんが、札所で本堂、大師堂、その他の堂で灯明と線香をあげ、お経を唱え、納経所で納経帳に墨書授印をいただくと約30分位かかります。また、団体客が一緒になった時、日曜祝日など参詣者が多い時は、1時間以上かかることがありますので、1日の工程は余裕を持っていなければなりません。

 四国遍路では幾つかの難所があります。
 その一つが第11番藤井寺から第12番焼山寺までの遍路道で通称「遍路ころがし」と言われています。語源は急斜面のため「遍路が転げ落ちる」ことがある程の難所の為です。登って、降りを2度繰り返し、急斜面を登った先が焼山寺です。約13㎞で、累積標高差1340m、健脚5時間、普通で6時間で焼山寺につきます。

 これは遍路を始めて3~4日位の一番足が弱っているときのため、きつく感じるのですが「札幌の円山を3回登って降りる」位の事です。

 但し、焼山寺の宿坊が空いていなければ、あと10㎞以上歩かなければ、宿泊所はないはずです。お試しに、阿波(徳島県)一国打ち(1番霊山寺から19番立江寺)を一週間位で試してみては如何でしょうか?

 脚に自信が無ければ、焼山寺を除くと(10番藤井寺から徳島へ帰り翌日バスで13番大日寺から打つ)遍路道のほとんどは平坦で、4~5日で楽に区切り打ちが出来ますし、「遍路」の気分を満喫できます。

 長い人生のうち、1週間位、南無大師遍照金剛を唱えながら金剛杖を突き、般若心経を唱えるのも、心穏やかな事ではありませんか・・・合掌

 これで、遍路の話は一応終わりますが、また、機会がありましたら、酒でも飲みながら、四国の話で花を咲
かせたいと思います。 (沖 野  孝)

絵手紙


(澤田 信子)

Permanent link to this article: http://www.seedsnet.gr.jp/2018/05/%e4%bc%9a%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%ba%83%e5%a0%b42018-6/