NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人
先月号でお知らせしたとおり、12月2日には「団地サミット2015」が開催されます(札幌エルプラザ3階大ホール・13:00~15:30)。今回で4回目の団地サミットですが、この取り組みは、北海道内でも有数の団地を運営するUR都市機構(URコミュニティ北海道住まいセンター)と北海道住宅管理公社が手を組んで、団地での支え合い活動を推進しようとするものです。自治会や町内会、また、そこに関わるソーシャルワーカーやケアマネジャーなどが、団地での日頃の取り組みや支援の内容を発表し、参加者とともに学び合うものです。
地域での支え合いの活動は、町内会や社会福祉協議会、福祉のまちづくりセンター(札幌市の場合)などの住民組織が主体となりますが、団地サミットの革新的なところは団地を造り管理する側が主体となって、このような取り組みを行っていることです。その背景には、孤立死、虐待、ゴミ屋敷、徘徊(近頃この言葉は使用しないようになってきていますが、それに代わる適切な言葉がいまだ定着していないので使わせていただきます)など団地を管理する側にとっても、頭の痛い問題が増えてきている現状があります。
シーズネットは、孤立死ゼロ推進センターを運営していた頃に、全国に先駆けこの取り組みを企画し、支援してきました。今、関西や首都圏などでも団地サミットが行われるようになってきましたが、一人暮らし世帯が増えていく中で、団地を管理する側と住民組織が手を組んで地域の問題解決に向かうという取り組みは、これからますます重要になってくると思います。
団地サミットでは、北海道新聞の「おばんでした」の編集長である福田淳一氏が、「無縁社会から有縁社会へ~社会に参加し、人々とつながりを持つこと~」というテーマで基調講演を行います。道新での長期連載「私の周りは超高齢社会」を手掛けた豊富な取材経験をもとに、これからの明るい地域社会づくりを教えていただけることと思います。ご参加をお待ちしております。
さて、豊かなシニア生活を支援しようと、シーズネットではまた新たな取り組みをはじめます。1月から、認知機能低下予防の学校を開設します。題して「脳若塾(仮称)」。学校といっても、週2回3時間の授業ですが、一定のプログラムに沿って認知機能の低下予防に取り組みます。効果測定も行うので、自分の優れているところ、もっと伸ばしたいところなども把握できます。現在、受講生を募集中。詳細は同封のチラシをご参照ください。