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6月 01

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会員の広場(2024.6)


短歌

夜叉のやうな心を見せて迫り寄る
なほなほ憎き君との事は (本田 征子)

ひとりでは家族といえず花を買い
静かな部屋に帰る母の日 (小西 和子)

投稿川柳

夢二の絵まだまだ足りぬストレッチ
終わりなき知る喜びが命足す (田村 ノブ子)

燃えました心の港明日へ漕ぐ
思い切り甘え引き出す未練酒 (浜 正吉)

投稿五行歌

ライラックの香りに
痛み忘れ
深呼吸
今ここにいる
幸せを味わう (みかん)

眼はかすみ耳は遠く
歯茎は痩せ体は太り
足は引きずりザーザーと
立っては記憶は飛び
長生き人生恥多し (ひろ)

エッセイ

ワインを飲む

 十勝に2度、7年間住んだ為か、晩酌にワインを飲みだして久しくなる。
 かつて池田町を訪れた時は、常に「町民還元用」を酒店にお願いし「箱買い」をしていました。
 宴会場でも、グラスワインを注文できれば赤ワインを飲んでいます。初めの頃は「なぜ、赤ワイン?」と聞かれるので「赤ワインはポリフェノールが多いので、基礎疾患の多い我が身としては、健康飲料である」としていました(諸説あります)。
 また、昨今の宴会では、赤ワインを飲む人が多くなってきています。これは、我々の宴会は高齢者が多く、自分のペースで飲めるのが良いのではないかと思っています。
 私としては、白ワインより赤ワインの方が、当たりはずれがないと思っています。個人の嗜好として、強い果実臭が苦手であり、この点、白ワインは難しい気がするので、取り敢えずグラスワインを飲むときは赤ワインとしています。
 しかし、ワインを選ぶことが出来るときは、ソムリエの説明を聞き、白ワインを飲むことが多いです。
 いずれにしても、ほどほどの飲酒であるべきで、今、3日でボトル1本のペースで、健康そのものであります。
 ちなみに、酒好きの主治医は「その程度飲むのはいいよー」(諸説あります)。 (沖野 孝)

俳句

新緑や教会堂の裏どおり
はまなすや砂丘の空に飛行雲 (川口 昭治)

花衣茶の香もゆかし宵の宴
雲垂れてうかぬ心の卯月の夕 (渡辺 セツ子)

五行歌の会

目の前に気になる一冊
「一日十分のごほうび」
ごほうびは大人も嬉しい
ついでに桜餅も
さあ早く家に帰ろう (板垣 町子)

小刀で鉛筆削る画家
作者への尊敬の念から
「もったいなくて痛ましくて」
芯は削れないと言う
美しい絵と心を見た (高山 久子)

エッセイ

その発明に感謝!

発明は人類の歴史とともに始まりました。石器や土器も当時は画期的な発明だったのです。以降幾多の発明が生まれて私たちの生活は便利なものになりましたが、私は、印刷の発明と発電の発明は特筆すべきものと思っています。
印刷につて古くには、古代中国で木板に字を浮き上がるように彫り込んだ版木しかなく、これにインクなどをつけて印刷していましたが、文章が異なると新たに彫らねばなりませんでした。
一つの文字を一個の活字としてこの活字の組み合わせで文章を構成する、活字を使った印刷法は、1440年頃にドイツのグーテンベルクによって発明されました。
それまでヨーロッパでは書き写すしか方法がなく、本は貴重で高価でした。
筆写は修道士たちが主に行っておりましたが、ミスも多く、庶民の手にはなかなか入りませんでした。
この印刷法の発明によって情報が一般化して、広く知識が普及し、科学や文明は大きく進展することとなりました。もし、印刷法がなければ、ほとんどの印刷物、新聞、雑誌、書籍、教科書、楽譜、パンフレットなどは広く存在せず、非常に不便で進化のない生活となるでしょう。
産業と文明の発展に大きく寄与したグーテンベルクの発明に感謝したいと思っています。(発電については次回に)

山本 修一(サイト:発明情報館管理者)

== シルバー川柳 ==

お辞儀して 共によろける クラス会
美しく 老いよと無理な ことを云う
万歩計 つけて帰りに 車呼び
若づくり した日に席を 譲られて
足腰を 鍛えりゃ徘徊 恐れられ
万歩計 歩数のびるが 距離のびず
驚いた 惚れる(ほれる)と惚ける(ぼける)は 同じ文字
耳遠く あの世のお呼び 聴こえない
私の手 ひっぱらないで あの世から
徘徊と 噂をされて 散歩止め
絵手紙教室


江崎 弘子

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