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5月 01

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改めてNPO法人の意義を問う


NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

4月に入り、事務局には新しく3人の働き盛りの男性が来てくれるようになりました。皆さん50代~60代と、バリバリの元気印の方々です。サロンやサークル同様、事務局体制も高齢化が進んでおりますので、足腰の強い若い方々には大いに期待したいところです。

さて、そのうちの一人の方から、そもそも「NPO法人とはどのような活動を目指して設立されたのですか」という質問を受けました。よほど市民活動に関心が高い方でもなければ、「NPOって何?」と思われるのは当然です。新年度を迎えたこの機会に、改めて会員の皆様にもNPO法人の意義を解説したいと思います。

まず、基本的なことを内閣府のホームページから学びましょう。
『「NPO」とは「Non-Profit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略称で、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、収益を分配することを目的としない団体の総称です。したがって、収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益は、様々な社会貢献活動に充てることになります。このうち、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人を、「特定非営利活動法人(NPO法人)」と言います。NPOは法人格の有無を問わず、様々な分野(福祉、教育・文化、まちづくり、環境、国際協力など)で、社会の多様化したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待されています。』

市民活動を行う場合に、法人格がないと幅広い活動は難しいものです。たとえば、各種の助成金は対象外になることが多いですし、各種の保険などの加入も面倒な手続きが必要となります。リースを組むとか銀行から資金を調達することなども困難になります。なにより社会的信用度が個人と法人では全く違います。

こうした課題を解決するために市民活動団体を法人化するという動きが1990年代には始まっていますが、1995年の阪神大震災でのボランティア活動をきっかけに法律整備が検討され、1998年に「特定非営利活動促進法(NPO法)」が施行されました。

その後は、全国で多くのNPO法人が認証され、様々な社会貢献活動を担っており、平成31年2月現在では51,613法人が認証されております(うち認定NPO法人は1,101法人で全体の2.1%)。東日本大震災の復興活動でも、全国のNPO法人が多彩なボランティア活動に取り組んでいることはよく知られていますね。

NPO法人に期待されている役割は、NPO法の第2条に20項目に渡り位置づけられております。紙面の都合上列挙はしませんが、シーズネットは、そのうち、①保健、医療又は福祉の増進、②社会教育の推進、③まちづくりの推進、④学術、文化、芸術又はスポーツの振興、⑤環境の保全、⑥人権の擁護又は平和の推進、⑦国際協力、⑧子どもの健全育成、を図る活動を行うこととして、認証されております。

また、シーズネットは認定NPO法人でもあり、活発な社会貢献活動が期待されております。認定NPO法人については、またの機会に説明したいと思います。

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