NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人
先日、よりみちよっちゃん(石澤佳子さん)の「うたごえ便よりみち」が2000回を達成したという話をフェースブックで知りました。よりみちよっちゃんは、5月のシーズネット総会後に開催した会員交流会にも出演してくださり、素晴らしい歌声とパフォーマンスで場を盛り上げてくれました。会員にもファンが多く、また、団地サミットなどシーズネットが協力している様々なイベントにも出演してくれています。
よっちゃんとシーズネットとの縁は、2009年にシーズネットが札幌市から「安心・快適すまいるアップ事業(高齢者向け住宅の情報と質の向上を目指すための事業)」の委託を受けた時に、その事業の担当者としてシーズネットに採用されたのが始まりです。シーズネットで活動していたある日、当時の理事長である岩見さんから、「昔は歌声喫茶がたくさんあって楽しかったなあ。みんなあの頃の歌を一緒に歌う場所のようなものがあると元気をもらえる人も多いんじゃないか」という話を聞き、もともとピアノ演奏が特技だったよっちゃんは、ふと思い立ちます。「それなら私がやってみよう。場所を常設するのではなく呼ばれたら行ってそこを歌声喫茶にしよう。雰囲気はアコーディオンの方が合っているだろう」と。
ちょうどその頃HIT(北海道総合研究調査会)が窓口となって募集していた「内閣府地域社会雇用創造事業・社会起業インキュベーション事業」にそのアイデアが採用され、2011年からアコーディオンを持って様々な場所に行き、そこを歌声喫茶の場にするというスタイルで活動を始めます。自分で場所を持つわけでなく風来坊のように呼ばれたら行くというようなスタイルですから、まさに「よりみち」という名がぴったりですね。シーズネットはその時点で退職し、「うたごえ便よりみち」の活動に専念しました。私はその話を聞いた当初は、「生活が大丈夫なんだろうか?」と心配したものですが、IT技術にも明るいしイラストもうまい(よっちゃんが書いてくれた私の似顔絵は、頭の禿げ具合といい涼しげな目元(!)といい絶品でしたね)、なにより性格がとことん明るいので、ひょっとしたら化けるかも、とも思っておりました。
むろん、初めは苦しかったこともあったようですが、だんだんと評判が評判を呼ぶという感じでうたごえ便よりみちの場所はどんどんと広がっていきました。そして2000回、まったく頭が下がります。10月23日にJRタワーのホテルで開かれる2000回記念公演のチケットも完売ということで、すっかり北海道の人気者になりました。
よっちゃんが来ると場の雰囲気があっという間に明るく変わります。これからも多くの方を元気にしてくださいね。岩見さんも天国で喜んでくれていることでしょう。そして、「継続は力なり」という言葉を、我が身に振り返り改めて噛みしめています。よっちゃん、2000回おめでとう!