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2月 01

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会員の広場(2025.2)

短歌

寄り添ひて呉れし家族の有難き
 命にしみる美瑛に降る雪 (本田 征子)

元旦のウィーンフィルコンサート
 中継を天国の父と一緒に聴きぬ (小西 和子)

投稿川柳

あたらしい仲間づくりに若返り
 昔見た韓国ドラマに涙する (昔の乙女)

神々の遊ぶ庭には熱い夢
 深みある味わい重ねドア開く (浜 正吉)

投稿五行歌

失くしてわかる
 親、金、若さ
ぐずぐずしているヒマはなし
 行動せよ
今が一番若いのだから (ひろ)

歳をとり
 生まれ故郷を訪れて
感じる香り
 なつかしく
忘れた記憶よみがえる (アイちゃん)

エッセイ

【思い出の味】

母が作っていた『ごった煮』。おいしくなさそうな名前~!これは何?けんちん汁?母に聞くと「いろんな物入ってるから『ごった煮』だ」と言った。確かに汁物ではない。フキ、わらび、竹の子、大根、人参、豚肉、豆腐、しらたき等々。

私の実家は、正月だ、連休だ、お盆だと、母のきょうだい家族がよく集まる家だった。大勢集まると、大きな蒸し器や鍋で、山菜おこわやごった煮を作っていた。月日が流れ、母も親族も皆年をとり、そんな賑やかな集まりもなくなった。ある時姉が母に調味料の量など聞いたことがあるが、答えは「そんなの計ったことない、適当だ」と…。大鍋で作ってみんなで食べるからおいしいのかもと言っていたこともある。

姉が一度スーパーで買った山菜を使い、似たような物を作ってみたもののあの味ではなかったと言っていた。川原や山から採ってきて、皮をむいたり、ゆでたり、塩蔵したり、手間暇かけた山菜のおかげなのか。もう食べることのできない思い出の味。 (たろちゃん)

12月号で呼びかけた「テーマ」による投稿募集、1件投稿がありましたので紹介します
引き続き募集していますので、積極的な参加をお願いします!
テーマ→(1)夢 (2)推し (3)気になる言葉(言葉遣い) (4)思い出の味(料理)

俳句

寒明けの港離れる定期船
 春の空沖行く船の白さかな (川口 昭治)
五行歌の会

元旦の境内を
 人馬一体となり
駆け抜ける
 澄んだ空気の中
広がってゆく流鏑馬の音 (高山 久子)

ふる里は
 無縁の地に
テレビに地名が
 目と耳と心が
クギヅケに (武田 勝代)

絵手紙教室


江崎 弘子

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