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12月 01

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中空知の認知症支援ボランティア団体ぽっけが来訪

NPO法人シーズネット理事長 奥田 龍人

11月13日に中空知の「認知症支援ボランティアぽっけ」というボランティア団体の総勢19名もの方が、チャーターしたバスでシーズネットを訪れました。団体の研修の一環でシーズネットの活動を学びたいということでした。7月に札幌で開催された「日本老年精神医学会」という全国の医学関係者が集う大会の市民公開講座で、私とぽっけと学生団体のWACCOが一緒に登壇して活動を報告したことで、ぽっけの皆さんがシーズネットの活動に興味を持ったというのがきっかけです。私は、ぽっけの活動には学ぶべきところがたくさんあると講演などで紹介してきた経緯もあり、ぽっけと交流できることは願ったり叶ったりでした。

ぽっけの皆さんはお昼前にシーズネットに着いたので、WACCOの高木元代表の案内で北大散策をして、午後からシーズネットで研修会を行いました。私がシーズネットの活動の概要、笠谷さんがサークル活動の概要、高木さんが学生団体とシニアとの交流の内容など話し、意見交換をしました。その後、柿沼脳活塾長による脳活アクティビティを行い、和気あいあいと交流ができました。ぽっけは、滝川市を中心に中空知で活動するボランティア団体で2010年から活動を始めています。主な活動は通院支援が多く1時間700円で滝川市立病院や砂川市立病院などへの付き添いを行っております。砂川市立病院は地域の基幹病院で認知症疾患医療センターを開設しており、センター長の内海久美子先生は認知症疾患の医療ケアでは著名な専門医です。そのため、認知症や認知機能低下している方の通院がとても多いのですが、一人暮らしとなるとなかなか通院が難しいという状況があり、ぽっけは、そこをボランティアの力で支援しようと立ち上がった団体と聞いております。通院といっても送迎だけではなく、長い待合時間での会話や見守り、医師の許可があれば診察の同席もして家族などに伝えるなどの役目も担っています。私もケアマネ事業所を経営しておりますので、一人暮らしの利用者の通院はなかなかに頭を悩ますところです。介護保険を利用してヘルパーの通院介助もできるのですが、実態は待ち時間は収入が得られないし、ヘルパーの対応時間が長くなるので敬遠されるなどがあり、ケアマネが通院に付き添うことが日常茶飯事です(ケアマネにとっては業務外ですが‥)。そんな時、通院介助してくれるボランティアがいないかなあ、といつも思っています。

一人暮らし世帯が今後増加することは明白ですので、そのようなサービスを継続して続けているぽっけには学ぶことが多く、とても刺激をいただいたぽっけとの交流でした。そして、道内各地のシニアのボランティア団体との交流とか視察するとか、いままで何もしてこなかったなあと思い知り、今後、もっともっと様々な団体と交流を深める機会を作りたいと感じました。

また、通院だけでなく介護保険では対応するのが難しいサービスがたくさんありますので、12月20日(金)の「これからの暮らしのアドバイス」(エルプラザ・10時半から)では、私が講師となって「介護保険ではできないサービスの活用」を紹介しますので、ご興味のある方のご参加をお待ちしております(詳細はチラシ参照)。

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